実施報告:第32回 英国式ティーセレモニーへのデビュタント アフタヌーンティーの正統を“ふわゆる”に習う 体験会

5月18日、第32回 英国式ティーセレモニーへのデビュタント アフタヌーンティーの正統を“ふわゆる”に習う 体験会を開催いたしました。

 

講師にお迎えしたのは、テーブルコーディネーターとして活躍されている Life Essence 代表の中村美貴子さん。レストランマナーからホームパーティーの演出、ハウスクリーニングなど、日々の暮らしをブラッシュ・アップできるレッスンを展開していらっしゃいます。

まず目に留まるのは、中村さんのご用意くださったアフタヌーンティーのテーブルセット一式。私たちの憧れそのものの優美なたたずまいに、ときめきが止まりません。

 

アフタヌーンティーについてのお勉強…と少し緊張ぎみの私たちに、中村さんは笑顔で「深呼吸をしましょう」と呼びかけました。まずは緊張をほぐすこと。深く息を吸って、ゆっくりはいて、次に肩や首を動かして。ほどよくリラックスして、レッスンに臨む心が整います。

 

中村さんがお持ちの、木の葉の形をした綺麗なティーストレーナーのように、素敵なお道具が、「これは何?」と会話を始めるきっかけづくりをしてくれるというお話なども、茶道にも通じるように思えて、なるほど、と感じることも多く。

 

時にはテレビドラマの主人公の振る舞いを引き合いに出して笑声を誘いながら、なごやかにレッスンは進められました。

 

英国スタイルのアフタヌーンティーの始まりは、当時の貴族の食事が朝食と夕食の2食だった1840年ごろ。7代目ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアが、朝食と夕食の間の空腹を満たすために、午後4時ごろ、お茶とパンやお菓子を食べたことなのだそうです。

夕食が遅い時間なのは、夜会や観劇など夜のイベントが多いから、とか、階級によって身に着けるものから嗜むスポーツまで異なるように、アフタヌーンティーのマナーにも違いがあるのだとか…マナーを教わりながらその奥に、イギリスの歴史をも学びます。

ミルクティーは、ミルクを先に入れる?それともお茶が先? ティーフーズは右手で取ってはいけない?

 

知っているようで意外と知らない、でも今さら訊くのも気が引けて…そんな事がらを、中村さんが次々説き明かしてくださいます。

 

ひととおりのレクチャーを終えて、ほっとひと息のティータイム。

 

中村さんがお持ちくださったお紅茶は、なんと、ノーベル賞晩餐会で供される、スウェーデン王室御用達《北欧紅茶》のセーデル・ブレンド! 馥郁たる香気包まれて、中村さんにもテーブルに加わっていただいて、話に花が咲きます。お茶のお供はラングドシャと、Pave artisaN(パヴェ・アルチザン)のサブレです。

 

「マナーとは周りの人に不快感を与えないようにするためのもの」と、中村さん。そして、ほかの人と心を合わせて、社交や友好のひとときを楽しむこと。その、最も大切な心遣いが基本にあれば、どのような場に出ても大丈夫。そう、やさしく背中を押された気がします。

中村さんのレッスンを胸に、気分はレディーにクラスアップ。今度はホテルのティールームに出かけてみようかな、と小さな勇気をいただけました。